6日の菖蒲 | ケセラセラ通信日記

6日の菖蒲

ある方からメールをいただいた。《とっくにお送りしたつもりでした。6日の菖蒲ですが。/さっそく、ありがとうございます。》とある。
しかし、私には心当たりがない。6日の菖蒲? 誰かに菖蒲を送られたのか。あるいは「勝負」の変換ミスか。いずれにせよ、どなたか別の人に送ろうとしたメールではないのか。
なので、《私あてのメールでしょうか?》と返した。
すると、《そうです。未送信ボックスに残っていました。すみません。》と返信が。
しかし、まだ分からない。《そうですか。でも、6日の菖蒲って、何のことでしょう。菖蒲湯は5月5日ですし……。》と私。
《こんなに遅い返信では、「さっそくのお返事ありがたく」の文面も時季外れなので、6日の菖蒲。》とまたお返事あり。
ここでようやく気づいた。「六日(むいか)の菖蒲(あやめ)」という言葉があるのだ。辞書には《「五月五日の節句の翌日の菖蒲」の意から、時機に後れて役に立たない物事のたとえ。》と出ている。つまり、「ありがとう」の返事が遅れてごめん、という意味のメールだったのだ。
いやあ、無知は恥ずかしいね。菖蒲湯は5月5日、と連想したあたりで気づくべきだった。最後の返信を繰り返し読みながら、一人で赤面していたのでした。