「大阪アジアン映画祭」7日目 | ケセラセラ通信日記

「大阪アジアン映画祭」7日目

「誰が興味あんねん!」は、お笑い芸人・ヤナギブソンのギャグだが、同様に思いつつ「大阪アジアン映画祭」の最後の数日について書いておきたい。

 

6日目までは書いたので、3月14日の7日目から。
シネ・リーブル梅田4で12時から『浜辺のゲーム』を観たあと、Q&Aの司会を担当。ゲストは、監督・脚本の夏都愛未(なつと あいみ)さん、さやか役の堀春菜さん、唯(ゆい)役でプロデューサーの福島珠理さん、桃子役の大塚菜々穂(ななほ)さんの4人。
『浜辺のゲーム』というタイトルから、『ゲームの規則』や『海辺のポーリーヌ』を連想したが? という質問には「フランス映画が大好きなんです」(夏都監督)とのお答え。
さもありなん。章タイトルになっているフランス語も、すべてフランス映画の題名なのだ。以下のように、それをご披露した。
Week end『ウイークエンド』ジャン=リュック・ゴダール
La règle du jeu『ゲームの規則』ジャン・ルノワール
Vivre sa vie『男と女のいる舗道』ジャン=リュック・ゴダール
La femme douce『やさしい女』ロベール・ブレッソン
Drôre de drame『おかしなドラマ』マルセル・カルネ
La poison 『毒薬/我慢ならない女』サッシャ・ギトリ 
Les biches『女鹿(めじか)』クロード・シャブロル
L'amour en fuite『逃げ去る恋』フランソワ・トリュフォー
A nos amour 『愛の記念に』モーリス・ピアラ
La drôlesse『あばずれ女』ジャック・ドワイヨン
La ronde『輪舞』マックス・オフュルス
La fin du monde『世界の終り』アベル・ガンス
同リストは、いちおう監督にも確認してもらったが、間違いがあればお教えください。
Q&A司会をなんとか無事に終え、ホッとして食事をしていたら、次に観る予定だった『桃源』(監督:ルー・ユーライ)の上映開始時間を間違えていたことに気づく。14時からを、午後4時からと思い込んでいたのだ。映画祭も半ばを過ぎ、いささか注意力が低下してきているようだ。
仕方がないので、空いた時間を次のQ&A司会の準備に充てる。

 

18時5分から、シネ・リーブル梅田4で『ビリーとエマ』(監督:サマンサ・リー)を観る。フィリピンのカトリック系女子校での、同級生同士の恋愛を爽やかに描いている。イサベル(愛称ビリー)を演じたザール・ドナトは、演技経験なしとのこと。それが信じられないぐらい、同性愛者の孤立感・疎外感を全身で表現していた。登壇したサマンサ・リー監督のカッコいいこと! 長身痩躯に革ジャンがバッチリ決まっていた。

 

21時10分からシネ・リーブル梅田3で『いつか、どこかで』を観たあと、Q&Aの司会。ゲストは、リム・カーワイ監督と主演のアデラ・ソーさん。映画の舞台は、バルカン半島のクロアチア、セルビア、モンテネグロ。私たちにはなじみの薄い国々なので、スタッフに頼んで地図を用意してもらい、お客様に説明した。思いつきは良かったが、地図が小さすぎて客席からはよく見えなかったようで、「スライドにして映してくれよ」との声もあったとか。今後の反省点といたします。
リム監督は例によってよく喋り、アデラさんの映画の中とは違う明るく活発な面も見ていただけたので、司会としてはまあまあの出来か。