『500年の航海』とギックリ腰 | ケセラセラ通信日記

『500年の航海』とギックリ腰

17日(日)に「第14回 大阪アジアン映画祭」が終わった。

 

翌18日(月)は、朝6時半に起床し、シネ・ヌーヴォでの勤めを終え、キドラット・タヒミックの最新作『500年の航海』を観た。
1989年の第1回 山形国際ドキュメンタリー映画祭で知り合った彼も、もう76歳になる。いつも闊達で飄々としている。映画フィルムのことを「スパゲッティ」などと言って、おどけていた。
『500年の航海』には、そのころの彼と近年の彼が出てくる。なにしろ、35年も撮りためたフィルムを編集したのだから。マゼランの世界一周は眉唾だ! という設定のもと、自分がマゼランの奴隷・エンリケを演じている。演じているといっても、これは劇映画ではなく、極めてドキュメンタリーに近い。
マゼランの航海を軸にして、彼の思いはフィリピンの歴史や自分の家族にまで及ぶ。なんとも自由で、肩の力が抜けている。今や「フィリピン・インディペンデント映画のゴッドファーザー」などと呼ばれているらしいが、おそらくご本人は「そんなことはどうでもいい」と思っているだろう。キドラットの思考は、いつも超越しているのだ。

 

今日(19日)は、朝に軽いギックリ腰をやらかしてしまい、何もする気がせず、終日 YouTube を観て過ごした。「腰痛になるのは精神的な要素が大きい」と言っていた友人がいるが、それが当たっている気分だ。
大阪アジアン映画祭の最後の数日について書かなければ、と思っていたが、また明日。