「大阪アジアン映画祭」6日目 | ケセラセラ通信日記

「大阪アジアン映画祭」6日目

13日(水)。7時起床(睡眠6時間)、午後1時前までQ&A司会の準備。シネ・リーブル梅田へ移動して、『アサンディミッタ』(監督:アソカ・ハンダガマ)を観る。最後まで緊張感が途切れないのが凄い、と思った。いくつか疑問が残ったが、映画祭実行委員長・上倉庸敬(かみくら つねゆき)先生司会のQ&Aタイムで、それは解消した。やはり、Q&Aがあるのは良いことだ。

 

午後4時から『いつか、どこかで』(監督:リム・カーワイ)を観る。明日の上映時には、私がQ&A司会なので、その下調べも兼ねての観賞。バルカン半島の苛酷な歴史や厚い文化、人々の悲しみなどが、美しい街並み、雄大な自然の中に淡々と描かれる。それはまるで枯淡の味わい、悟りの境地のようだ。

上映後のQ&Aは、宇田川幸洋さんの司会。ゲストはリム監督と主演のアデラ・ソーさん。アデラさんは、映画の中のアデラとは雰囲気が違い、溌剌とした現代女性だった。驚いたのは、低予算の中でこれだけクオリティの高い作品が出来たことだった。女優さんも、ほぼ現地調達とのこと。

宇田川さんの人徳ゆえか、ゲストのおふたりが生き生きと自由に発言しているのが印象的だった。

 

午後6時20分からは、矢崎仁司(ひとし)監督が24歳の時に撮った『風たちの午後 デジタルリマスター版』。女性が女性に対して抱く、一方的な恋愛感情。しかしそれは、一途で哀しく、痛々しいほどだ。当時、16ミリフィルムで撮られた街の風景、風物、女性たちの髪型や服装など、そのすべてが懐かしい。

上映後のQ&Aは私が担当。ゲストは大御所の矢崎監督なので、超緊張。しかしご本人は、写真でよく見るサングラスをかけた怖いイメージとは異なり、いたって優しいおじさんだった。客席からの質問も2つほど出て、まあ及第点か。

 

明日はQ&A司会が2本もある。今夜は何時間眠れるのだろう。