猫に小判の『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』 | ケセラセラ通信日記

猫に小判の『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』

22日夜、フェスティバルホールで『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の試写を見る。このシリーズを熱心に見てこなかった私には、作品そのものより、観客や関係者の過熱ぶりが驚きであった。
だぶん混雑するだろうと思い(この判断は正しかった)、朝の10時過ぎにフェスティバルホールへ寄って、招待ハガキを座席指定券に換えてもらう。F列Lの1番。良い席なのかどうかは分からない。1番というと、隅っこではないのかという不安もよぎる。
そして夕刻、開演の30分ぐらい前に会場へ。座席指定券を持っていても、ビルの外に並ばなければならない凄さ。なんでも、4万人の応募があったうちの2700人が来ているのだとか。しかも、金属探知機によるボディーチェックまである。係員が「この先で手荷物検査があります。カバンをお持ちの方はチャックを開けておいてください」と叫んでいる。「えっ、カバンまで調べるの。嫌だなあ」と思ったが、私は調べられなかった。どうやら〈不審者〉を対象としていたようだ。
ようやくロビーに入ると、登場人物たちの扮装をした男女が十数人並んで迎えてくれる。彼らとケータイで記念撮影をしている観客もいる。私にはそういう趣味はないので、すぐに座席を探す。前から6列目の中央付近。まず文句はない。
女性の司会者が現れ、例によっておしゃべり。「サプライズ・ゲストが来てくださっています」なんて言う。で、観客席の中を通って、ダース・ベイダーがゆっくりと登場。黒いマスクを取ると、K-1ファイターの武蔵氏である。拍手と歓声。武蔵氏は「これをかぶってると階段が見えなくて、マジで怖かったっす」と笑わせる。・・・というようなお祭り騒ぎが20~30分続き、やっと映画が始まった。
オープニングの20分は、宇宙での空中(?)戦。迫力満点、まるで自分が戦闘機に乗って宙返りをしているような気分になる。「掴みはOK」というところだろう。ラスト近く、溶岩惑星でのアナキン対オビ=ワンの死闘も見応えがあった。
しかし、何を隠そう、この〈アナキン対オビ=ワン〉という名前も、会場でもらった一枚のチラシを頼りに書いているのであって、私には登場人物たちの関係や、軍や議会などの組織の関係もチンプンカンプンなのであった。最初にも書いたように、この「スター・ウォーズ」シリーズを熱心に見てこなかった報いであろう。というわけで、私には「猫に小判」の映画体験なのでした。